■日 時:平成25年11月16日(土)10:00~
■場 所:東医健保会館(信濃町)
■参加者:会員19名
「ケアマネジメントキャリアアップ講座」
第Ⅱ回フォローアップ研修
『ケア会議をスーパービジョンの「場」として活用する。』を受講して
神奈川県横浜市 六浦地域ケアプラザ
中村 匡宏
『対象者理解に「唯一絶対の解」はない。しかし、そこに集う人々の技量を終結すれば対象者理解の本質の接近にする事は可能です。』
今回のフォローアップ研修では、ケースの発表をさせていただくという好機に恵まれました。緊張
もしましたが、とても貴重な体験をさせて頂きました。受講後の感想を述べるなら、今回の講師であ
られる上原先生が、自著で書かれている上述の言葉が、今の心情にピタリと合う気がいたします。
自分自身は、このフォローアップ研修も含め、上原先生のケア会議の研修にも何度か出させて頂き、それを実務の中で、また地域で主催して行う研修会でも実践してまいりました。
参加者の理解が深まるには、司会や板書に高い技術が求められることを理解しているつもりでした
が、回を重ねるほどに、自身の未熟な技術が目立ち、もっと研鑽して技術を高めていきたいと強く感
じて、今回も参加させて頂きました。
ケア会議は会場の皆さんと一体で進行していきながら、先生から時折頂く解説で、ケースの概要か
ら全体像までがイメージとして出てきました。当然、自分は知っているはずのケースが、会場の皆様
からの一問一答で自分の中から様々な情報が引き出され、より深い人物像に気付かせて頂けました。
会場の皆さんからの質問は、実に的確で理論的に、そして優しく暖かい視点で訊いてくださり、快い会話のようでもありました。
上原先生からは、押さえていかなくてはいけない要点を、事例の中で一つ一つ丁寧に解説を頂き、また、合わせてケアマネジメントへもご助言を下さるのですが、それがケースを見ているかのように
的確で、ストン、ストンと自分の中に落ちていきます。何とも心地よい感覚でしょう。
終わってみれば、上原先生や皆さんからの手立てのご提案は、事例の当事者が、実に前向きで豊かに生活を送るために、実践的に取り組めるものばかりでした。
そして、このケースのテーマでもある「夫婦の愛情」を、支援者として支えていける手立てに気付かせて頂いたことは、大きな喜びでした。もし当の本人もいらっしゃったら、皆さんのご提案にさぞ喜ばれたことでしょう。
ケア会議での振り返りとして、「ケースを理解している」という考えが、いつの間にか自分の思考や
理論の枠の中にケースを納めてしまっていたように思います。
もっと、人を理解する視点や技術を追究して、ケアマネジャーとして、ケースの心情に寄り添える
マネジメントが行えればと思います。
今後は、この「手立て」をマネジメントしていく大事な仕事がありますが、今はこの研修を終えた
ことで、ケースの方と膝を交えながらしっかりと向き合って、これからの本人が望まれる生活を話し合っていけると思います。
上原先生をはじめ、研修の準備や運営をして下さった理事・役員の皆様、研修にご参加されました皆様に、深くお礼を申し上げます。