■ 日 時:平成25年7月6日(土)10:00~16:30
■ 場 所:東京セミナー学院(池袋)
■ 参加者:会員63名 非会員8名
「精神に障がいをもち地域で生活する人へのケアマネジメントの展開」研修を受講して
日本リック居宅介護支援事業所 宮川 明子
日々の業務の中で認知症状が重い方ばかりでなく、特異な個性のある方や精神疾患系の病名をお持ちの方を担当する機会がかなり多くなっています。また、利用者本人は年齢なりの認知症状と思われても、主介護者である方が精神疾患を有し、コミュニケーションやサービスの実施上、困難を生じているケースも複数あります。認知症であっても地域で生活ができ、最期まで住み慣れた家で暮らしたい。そう望むであろう近未来の自分を考えると、認知症と同じく誰にでも起こりうる精神の障がいを発症した方を、どのように地域生活の中で受け入れ、支えて行けるのか、大変興味深く参加させていただきました。
精神疾患への社会の対応の変遷、医療へ繋ぐ前にすべきこと、アウトリーチ推進事業、精神訪問看護によるケア等、これまで認識の不足してきた事柄をはっきりとした形で学ぶことができました。多職種連携の一員として、また利用者家族との接点の中で、今後の実践に繋ぐことができるよう、さらに勉強していきたいと強く思いました。
精神科病棟のスタッフの人員基準が一般病棟に比べて低いということを初めて知り、これまで逆に思っていたことに驚き、スタッフ負担の重さ、対応の適切さ状況等、思い巡らすと同時に、認知症状が重くなりBPSDが顕著になって、本人を入院・隔離しなければ家族の生活が成り立たないという訴えを何度も耳にするケースもあり、ケアマネジャーとして「利用者と家族の人権を守る代弁者」であること、家族間の軋轢をほぐしながら「利用者・家族と共にケアチームが目標を達成するためのコーディネート役」であることの大切さをしっかりと身につけたいと思いました。
グループ討議を含め、本当に有意義な研修会でした。講師の先生方、研修委員会の皆様方、そして熱心な討議をご一緒させてくださった諸先輩の方々に心より御礼申し上げます。