■ 日 時 平成24年9月15日(土)
■ 場 所 東医健保会館(信濃町)
■ 参加者 会員 86名 非会員 22名 合計108名
第Ⅰ回ケアマネジメントキャリアップ講座 ~めざそうスーパーバイザー~
STEP2「スーパーバイジーを体験しよう」に参加して
鳥取県 老人保健施設ふたば
髙田晴美
援助技法の習得において,基礎知識の習得,症例検討,スーパービジョンの三つが必須と言われています。バイザーの仕事はバイジーへの技術援助ですが,今回のSTEP2は前記の三つを体験的に学べる場所だったと思います.さらに,“グループ”スーパービジョンのマネジメントの実習という事で,バイジー達はグループリーダーでもあるバイザーに何を求めているのかという事を体験的,直感的に学ぶ事ができました.
事例検討に必要な情報は多ければよいというものではなく,客観的情報を有効に共有していくことが大切です.提示された一つの事例を全員で聞き取り,まずは曖昧な主観的情報の山から,何が未確認なのかを「情報確認シート」を使って確認していきました.続いて,各実習グループで事例検討用紙にまとめていくという作業を行いました.
同じ事例を聞いているはずなのに,グループが変わればとらえ方が変わり,事例タイトルも検討したい内容も違っていたのは興味深いことでした.
実習グループで事例検討用紙をまとめながら,私は,初めて出した自分の事例のスーパービジョンのことを思い出していました.私はその事例で,いくつかの気づきを体験的に得ることができたのですが,今から思えば提示の仕方も支離滅裂で全体像の把握も稚拙だったと思いますが,バイザーは私が何を困っているのかを考えた上でバイザーの見識を私に一方的に押しつけるのではなく,私が考え,検討できるようにマネジメントしていたのだなあと感じました.
バイザーの技法を学ぶ上で,バイジーを経験することは本当に大切だと思います.
事務局の方々には,主観的情報を事実としてとらえるために,よりわかりやすくするシートを作成され,丁寧に研修を進めていただいたことに感謝します.本当に,ありがとうございました。
「第Ⅰ回ケアマネジメントキャリアアップ講座 スーパーバイザーを目指そうステップ2」
研修会の事例提供者として参加して・・・。
名古屋市社会福祉協議会
守山区介護保険事業所 市岡 よし子
私は今回、日本ケアマネジメント学会の先生の指名を受け、事例提供者として研修会に大変緊張して参加しました。
研修は、スーパーバイジーの私がスーパーバイザーの研修受講者の皆様に事例を話すことから始まりました。事例は客観的事実、主観的感情、未確認事項が混然と入り混じっていて、スーパーバイジー自身も何に悩んでいるのかわからない。とにかく困っているのでスーパーバイザーに助けを求めているという設定で発表しました。この事例を聞かれた受講者の皆様はスーパーバイザーとして事例を読む・予測する・考える・記録する・発言する作業を通じて事例の全体像をとらえ、グループスーパービジョンを通じて事例を見立てる作業をしていただきました。
同じ事例でも、聞き手の受け止め方によって、事例を要約したタイトルも違えば検討内容も全く違っていました。それは私にとっては驚きで、新しい気づきになりました。そしてこの研修会で、私の事例を研修受講者の100名あまりの皆様が真剣に検討してくださったことを、大変うれしく思い、感謝いたします。
私自身、スーパービジョンを何度も受けた結果、支援の方針が明確になり地域など多方面にアプローチをすることができました。そして妻の理解が何よりも重要な環境因子となり、若年性アルツハイマー型認知症のA様が多職種に支えられグリーンカーテンに挑戦するまでに至りました。現在はボランティアとして生きがいを見つけ、積極的に活動をしていらっしゃいます。
私はこの事例で日本ケアマネジメント学会の学会発表支援塾を経て、7月の広島の全国大会で発表いたしました。私は小さいころから、人前に出ることが苦手で避けてきましたが、スーパーバイザーに背中を押され、崖から飛び降りるつもりで挑戦いたしました。発表に至る過程は困難の連続でしたが、発表は介護支援専門員として喜び、達成感があり、新しい自分になれたように思います。これも私を応援し育ててくださった、スーパーバイザー、名古屋市社会福祉協議会の皆様のお蔭です。この場を借りてお礼申し上げます。
最後に全国発表に引き続き、事例発表の場を与えてくださった日本ケマネジメント学会の先生方に感謝いたします。ありがとうございました。