認定ケアマネジャーを目指そう研修会

■ 日 時:平成27年7月25日(土)
■ 会 場:東医健保会館(東京・信濃町)
■ 参加者:会員 77名 ・非会員 62名

認定ケアマネジャーとして

                     新潟県 主任介護支援専門員 阿部 充子

 5年前、私は認定ケアマネジャー資格を取得し、本年9月、1回目の更新のための書類を提出した。
 
―なぜ認定ケアマネジャー資格を取得しようと思ったのかー
 資格取得以前から1年に1回開催されているケアマネジメント学会研究大会には参加しており、そこで認定ケアマネジャーの会があることを知った。明確な目的意識があった訳ではなく資格があるならば取ろうという軽い気持ちで資格取得のための手続きを行った。
 いつもながら、お尻に火がつかないと行動できない性分の私は7月末提出の書類に手を付けずにいた6月下旬、突然父が脳出血で倒れ緊急入院、10日間の入院の後7月6日永眠となった。        
その時の私は父を亡くした悲しみと喪失感に加え、母の異変で通常業務をこなすことが精一杯で資格取得は翌年にしようと考えていた。しかしながら結果的に必要書類をぎりぎりで提出し面接、はれて認定ケアマネジャーの資格取得に至ったのである。なぜこのような状況にもかかわらず翌年に先送りしなかったのか。今思い返すと「父のせいにしたくなかった(父を言い訳にしたくなかった)」ということと「スーパービジョンとしての場を欲していた」ということにつきる。この頃の私は日々の業務に追われ常にモヤモヤとした気持ち、不全感を抱えながらこれで良いのかと自問自答を繰り返していた。
悩んだとき困ったとき、壁にぶち当たったとき明快な指摘がほしかった。同じケアマネジャー同士でも違和感に近い温度差も感じていた。人の人生ましてや人生の集大成の時期にかかわらせてもらうケアマネジャーに当たり外れがあってはいけない。だからこそ日常業務をこなすだけではなく、向上したかった。学びたかった。芯となるべきものが欲しかった。こんなときに出会ったのがこの認定ケアマネジャーの会である。

―認定ケアマネジャーになってー
HPには認定ケアマネジャーになると「自分のケアマネジメントに自身がつく」「主任介護支援専門員研修受講要件の実務経験5年が3年になる」「主任介護支援専門員更新研修の研修対象者となる」と謳われている。さらに認定ケアマネジャーの会に入会し研修会の参加や研究大会の座長体験等でさらなるスキルアップを目指そうと書いてある。確かにそれも重要ではあるが、それ以上のものがあるしそれ以外のことが大きいと私は感じている。
 というのは、認定ケアマネジャーの会主催の研修は体系的に行われており、ここには志を持ったモチベーションの高い全国のケアマネジャーつまり違う地域・組織・環境・強みを持つ人たちが集い、講義とグループワークを通じ学んでいる。そこには実践家としての講師陣もいる。当然、私自身の技術、知識、理論等々、未熟さ至らなさを痛感して帰ることは多い(ほぼ毎回)。でも、だからこそ、もっと学びたくなる。学び続けたくなる。またこの場に来たくなるのである。研修に参加する前の私はロールモデルとなる人を見いだせずにいた。しかし、この場に参加してみると見いだせなかったのは私自身の思い込みや視野の狭さ、思慮の浅さゆえのことであったことに気づかされた。そしてまさに目の前にロールモデルとなるべく人たちがいるではないか。

また、継続的に研修に参加していると圏域を超えて繋がる仲間ができてくる。人と出会い、人が人を繋げてくれる。そして人が新たな学びの場を発信してくれる。「こんなことがやりたい。あんなことがやりたい」と想像(創造)力を膨らませてくれる。その仲間により、おのおのの地域における資源、制度、研修体系を知ることもでき、私自身の、そして私自身が所属する組織の、地域の課題も見えてくる。「狭いところにばかり閉じこもっていてはいけない。もっと外にも目を向けて、心を開いて、一緒に成長しよう」と呼びかけてくれる。学びを通じて繋がった仲間の存在は一言では言い表せないくらいに大きい。支援される人は支援されなければならないといわれる。まさに良い時悪い時、自身を自身として認めてくれる同じ目標を持つ志の高い仲間、同志として、なくてはならない存在に出会えたのである。

最後に
私はケアマネジャーになって12年が経過した。
マンネリ化してはいないか、これで良いという思い込みはないか、傲慢になってはいないか、それを気づかせ学ばせてくれる場、それがまさに私にとっては認定ケアマネジャーの会であり、ここの研修であり、講師の先生方、仲間の存在である。
地域同行型研修講師人材養成研修第1回が一昨日昨日と東京で開講された。個から組織に、組織から地域に。認定ケマネジャーに期待されることは大きい。認定ケアマネジャーであるという自覚、責任をしっかりと持ち行動できるよう、学び続けなければ・・・仲間とともに。

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